今回は、固定IPが使えるVPNを紹介していきます
主要なVPNの特徴、VPNの選び方、VPNの比較については以下の記事で詳しく解説しています
固定IPアドレスとは?
固定IPアドレスというのは、簡単に言うと「自分専用の不変なIPアドレス」のことです。
IPアドレスは「通信機器に割り当てられる識別番号」のこと。IPアドレスは世界中を探しても同じものが存在しないので「インターネット上の住所」と呼ばれることが多いです。
たとえば、AさんからBさんにメールを送る場合、BさんのIPアドレスに向けてメールを送ることで、誤って別の人にメールが送られるのを防ぐことができます
インターネットを使う際には、IPアドレスを取得するために、必ずプロバイダー契約する必要があります。契約後、プロバイダーからIPアドレスが割り振られるのですが、一般的にIPアドレスはプロバイダと接続するたびに別の番号に変わってしまいます
しかしながら、IPアドレスがコロコロ変わると状況によっては面倒なことになります。
たとえば、Webサービスの中には、怪しいアクセスを防ぐために接続できるIPアドレスに制限をかけている場合があります。そういう場合、IPアドレスがコロコロ変わるとアクセスできなくなってしまうので不便です
ビジネスの場面でも、セキュリティの観点から固定IP以外のアクセスを禁止している場合があり、固定IPがないとクライアントと取引ができない、なんてこともあります
テレワークの際にも、固定IPがないと社内のネットワークに接続できないことがあるので不便です
こういう事態を避けるため、自分だけが使える専用のIPアドレス(=固定IP)を提供するプロバイダー・VPN事業者がいるわけです
VPNで固定IPを使うメリット
IPアドレスを固定にする方法として「固定IPを提供しているプロバイダを契約する」という方法があります。ただ、この方法だと現在使っているプロバイダを解約して、固定IPありのプロバイダに切り替える必要があるので面倒です
そこで固定IPの使えるVPNを使うことをおすすめします
VPNは、ざっくり言うと「自分専用のネット通信を作る技術」のこと。VPNを使うことで、IPアドレスを別のものに変えることができます
自分の利用しているプロバイダが固定IPに対応していなくても、固定IPつきのVPNさえ使えば固定IPでネットを利用できるよになるので便利です
本記事では、固定IPが使えるVPNを紹介していきます
※プロバイダごと変更したい場合には以下の記事を参考にしてください
固定IPが使える!おすすめのVPN
マイIP
日本の固定IPアドレスが使いたいなら「マイIP」がおすすめです
マイIPは、株式会社インターリンクが提供する固定IPつきのVPN。おそらく日本の固定IPサービスの中では一番有名かと思います
テレワークなどの理由で国内のオフィスに遠隔で接続したい場合には、日本の固定IPが必要になってくると思うので「マイIP」を利用しましょう
月額1100円~で固定IPが手に入るのでコスパがいいです。最大2か月の無料期間が設けられているのも嬉しいポイントかと思います
マイIP | |
固定IPの国 | 日本 |
接続方式 | IKEv2 L2TP PPTP など |
---|---|
返金保証期間 | 30日 |
支払い方法 | クレジットカード、NTT支払い、口座振替 |
対応デバイス・アプリ | アプリあり Windows, mac, Android, iOS等に対応 |
料金 | マイIP:1100円 マイIP ソフトイーサ版:1IPにつき1320円 |
公式サイト | マイIP公式サイト |
マイIPには、通常の「マイIP」の他に「マイIP ソフトイーサ版」というプランも用意されています
マイIPでは1つの固定IPしか付与されないのに対し、ソフトイーサ版では最大128個の固定IPが使えます。ただし、対応デバイスなどに違いがあるので注意してください
プラン名 | マイIP | マイIP ソフトイーサ版 |
接続方式 | PPTP L2TP IKEv2 | PacketiX VPN(専用ソフト) L2TP MS-SSTP OpenVPN |
固定IP数 | 1 | 1~128 |
デバイス | Windows mac Linux FreeBSD iOS (iPhone, iPad) Android | Windows mac Linux ※スマホ非対応 |
特徴 | ・スマートフォンで利用可 ・幅広いOSで利用できる ・設定が簡単。 | ・プロトコルが豊富 ・複数の固定IPに対応 ・セキュリティが厳しい環境でも使える ・docomoのSPモードに対応 ・スマートフォンで利用不可 |
ちなみに、株式会社インターリンクでは海外のIPアドレスが使える「セカイVPN」というサービスも提供しています。こちらは固定IPは使えませんが、海外のWebサービスにアクセスできるようになります(↓詳細)
NordVPN
海外の固定IPが必要なら「NordVPN」がおすすめです。
NordVPNでは、アメリカ、イギリス、オランダ、フランス、ドイツの固定IPを提供しています。「海外のWebサービスに接続したい」といった場合にはNordVPNを使うといいでしょう
NordVPNで固定IPを使うためには、通常のNordVPNサブスクリプション(固定ではない)を契約した上で、オプションとして固定IPに申し込む必要があります。固定IPだけを契約することはできないので気をつけてください
NordVPN | |
固定IPの国 | アメリカ イギリス オランダ フランス ドイツ |
接続方式 | IKEv2/IPsec OpenVPN NordLynx (Wireguardの改良版) |
---|---|
返金保証期間 | 30日 |
支払い方法 | クレジットカード、PayPal、仮想通貨など |
対応デバイス・アプリ | アプリあり Windows, mac, Android, iOS等に対応 |
料金 | 固定IPの料金:年間70ドル これに加えて、以下のプランの契約が必要 ・2年プラン:380円/月 ・1年プラン:570円/月 ・1か月プラン:1380円/月 |
公式サイト | NordVPN公式サイト |
NordVPNの詳細については以下の記事をご覧ください。
VPNでできること
今回はテレワークやビジネス目的での使い方を想定して、おすすめの固定IPつきVPNを紹介しましたが、VPNはいろんな用途に使えます。
セキュリティ強化
新型ウイルスの世界的流行に伴って、自宅で仕事をする機会が増えたという方多いのではないでしょうか?
その際、心配なのがセキュリティ。
インターネットを通じて重要な情報をやり取りするのは怖いですよね
そこで活躍するのが VPN
VPNを使えば、インターネット接続を暗号化することができるため、社内資料の漏洩を防ぐことができます。
フリーWiFiのセキュリティ強化
駅などの公共施設で使えるフリーWiFi。無料で使えて便利ですよね
しかし、誰でも接続が可能なので、攻撃者がフリーWiFiを経由して情報を抜き取るなんてこともあります
VPNを使った通信ではインターネット接続を暗号化し、スマホ情報の漏洩を防ぎます。
海外から日本のWEBサービスを
「海外では日本のWebサービスが使えないことがある」という話聞いたことありませんか?
たとえば、イギリスではYahoo! JAPANにアクセスできません
でも旅行や出張時に、日常的に使っているアプリが使えないと困りますよね
そんな時に使えるのがVPN。接続国を「日本」に設定することで海外にいながら日本と同様のネット生活を楽しめます(海外のIPアドレスが必要です)
日本から海外のWebサービスを
VPNを使えば、日本からのアクセスを拒否されている海外の動画サービスを見られる可能性があります。
例えば「アメリカ版のネットフリックスを見たい!」という場合、
通常では、アメリカのNetflixは日本から契約したり、見ることができませんが
VPNを使って、接続国を「アメリカ」にすると、自分が持っているアカウントでログインしたり、契約することができます。
これを応用すれば、現在日本版Netflixで見ることのできないジブリ作品を視聴できます
おすすめのVPNランキング!比較も
別の記事にて「おすすめのVPNランキング」を公開中です。VPNの選び方や比較表も掲載してあるので、是非ご覧ください(固定IPを提供していないサービスも含みます)
↓おすすめのVPNランキング